HOTSHOT-DICTIONARY CLUB

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photograph Takeo Ogiso
model Kishiko Maeda

CLUB KINGの新しい拠点、渋谷区神南のディクショナリー倶楽部へ、カメラマンの小木曽君、グラフィックデザイナーの横田君、助手Aこと酒井さんの四人で撮影 に出掛ける。DICTIONARY 135号の表紙デザインのために急遽設定した撮影だ。炎天下、ディクショナリー倶楽部に着くと、そこはまるで緑の中の郊外の保養所のような風情。公園通り の上の登りきった右手、桑沢デザイン研究所のほとんど隣りにこんなエアポケットのような場所があろうとは、さすがは桑原茂一、求めるであろうものと出会う 御仁だ、などと感心する。ART SCHOOLのための2つの教室と2つのギャラリーを中心に、アートショップと本や音のアーカイブもある。手触りの良い、ストイックな感覚にあふれる倶楽 部の有様は、レイドバックした最先端。この毎日の暑さを忘れさせるような建物の中を渡る風の爽やかさを楽しんでいると、20年前からある保養所みたいで しょう!と言うCLUB KINGスタッフの言葉にもうなずけるか。倶楽部ハウスであり、ある意味、保養所。体を休めて健康を養うところ。頭脳も都市のノイズから解放させたい。日 本のクラブカルチャーのリーダーたらんとの気概で、さまざまな文化活動をし、夜を支配して来たCLUB KINGの新たな歴史が今始まろうとしている。0からのスタート。桑原茂一氏のディクショナリー倶楽部にかける意気込みは凄まじく、素晴らしく、痛快。最 近は、遅いお昼時に、行きつけのお蕎麦屋が一緒で、そこで偶然会う位だったが、FREE PAPER DICTIONARY創刊当時以来、表紙を任されることになり、人情や信義に篤い茂一氏に応えようとの思いで、ここディクショナリー倶楽部に集う。ディク ショナリー倶楽部、未来から来たART SCHOOL。 ミック・イタヤ