PICTURE DIARY 1004TH2014

PD20140410s
しばらく振りに訪れた街の、とは言え1ヶ月程の間だと思うが、この街の近くに住んでいた頃、季節ごとに度々旬の果物を買い求めた駅前の店に寄って、そろそろ大好物の枇杷が並んでいるかどうか見てみようと回り道する。通りから遠目にシャッターが降りているのが見えて、なんだ、休みか、と少しがっかりする。果物屋の向かいの店でパンを買おうと歩いて行くとシャッターに小さな貼り紙。「みなさん67年余りありがとうございました。店主」とある。そのまま通り過ぎることが出来ずに立ち止まる。この街の唯一の果物屋。おじいさん3人で店に立ち、接客の愛想がいいような悪いような距離感の、しかし果物に対する愛情なのだろう、「あんた、そんな風に持ったらキズがついちゃうよ!」。緊張感がほんのりと漂う、たまに怒ったようなぶっきらぼうな接客具合が好きだった。どうしても枇杷が欲しくなり近在のスーパーを探して枇杷を買った。果物屋さん、ありがとう。感謝あるのみ。初物をいつもの店で手に入れることは叶わなかったが、今年も枇杷いただきます。

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