PICTURE DIARY 1804TH2013

PD20130418s
佐久間さんにエレクトリックギターの話を聞く。佐久間さんがギターを作るということを知らなかった。現にオフィスを訪ねるとベースギターのヘッドに弦巻のパーツを取り付けているところだった。「何をしているんですか?」。愚問。ドッグハウススタジオ時代は、スタジオの上のフロアに工房と、ギターを作る会社があったという。何で知らなかったのだろう。「イタヤさんにギターのデザインをお願いすれば良かった、ぼくはセンスが無いから困っていたんだよ」とおっしゃる。お願いしますよ!今日からお申し付けください!佐久間さんは音に集中して、デザインはイタヤに任せてください!そんな話になる。エレクトリックギターの音の鳴りの良し悪しはシンプルで、材質となる木の質で決まるとおっしゃる。大まかに、ネックの部分は質量の重いもの、つまり密度の高い堅い木。ボディは軽いものが良いらしい。そしてもちろん全体のバランス。下げても抱えても演奏していても。ベトナム戦争以前と以後では、F社の製品を例にとると、エレクトリックギターには品質に大きな違いがあるとか。良い材料が戦いの中で失われ、ベトナム戦争以後のものは、ネジ等のパーツに錆が出やすくなったり、同様にスチール弦もチューニングメーターを使ってチューニングすると、ベトナム戦争以前のものはピタリと合ってブレが無く、以後のものはメーターの針が左右にふらつくそうだ。10年程前までは、ドイツにデッドストックが残っていたという。平和はいつも危うい。音の世界の小さな、しかし大きな神秘と歴史。もっと話を聞きたいな。

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