PICTURE DIARY 2710SU2013

PD20131027s
森の方へ。久方振り森の木々は、紅葉が大分進んでモミジなど、これ以上の緋はあるまいと言う程の緋になっている。森の中の径を周り、ぐるりと見渡せば、そして見上げると、秋空の青さを遮るものはと言えば緑色から黄色、橙色、緋色と言った自然界の織り成す不規則な規則が美しい微細なグラデーションを表して、ともすると抽象的な、一面のタペストリーで覆われて、風や枯れかけた香りを運んで来る木の葉、木の葉、木の葉。焦茶や灰色や黒に近い、木々の骨格がまとう衣のような、あるいは剥き出しの血管と薄く乾いた肉体のような存在感が時に逆らわず、静かに揺らめいて行く。落葉の先、してみると冬になり裸になる森の木々の飾らない季節。丸裸になりそれでこそ新しい季節に向かう。準備とは考えてすることではないと知る。

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